#第2日目|羽黒山 平成16年(2004)8月26日(木)天気:晴れ
どこまでも続くよ杉並木は〜
芭蕉三日月塚付近から、なだらかな道が続きます。これまで下ばっかり向いて歩いていた人は、この機会に周りをゆっくり見渡しながら歩いてみましょう。あらためて羽黒山の奥深さを知ることができると思います。それは、下の写真にも見られる杉の大木です。これは、ながーい長い年月をかけなければ為し得ない、自然の神秘です。
随神門から頂上まで続いているこれらの杉並木は、樹齢300〜500年、総数約600本とのこと。時期的には、箱根の杉並木と同じくらい、そして箱根よりちょっと本数が多いくらいですね(※箱根の杉並木は、かつての旧東海道沿いに植わっており、観光名所ともなっています。樹齢350年前後、総数約400本)。
最後の急坂〜三の坂
なだらかな道で、杉並木を十分堪能した後は、最後の難関・三の坂が待っています。二の坂ほどではありませんが、やはり名前がついているだけあって、決して楽な坂ではありません。しかも、3つの坂の中で最も距離が長いのです!
でも、大丈夫です。ここまで一の坂、二の坂と登ってきたのですから。
縁結びの神社(正式な神社名は失念)
三の坂を登っている途中、左手に小さな拝殿が現れます。正式な神社名は失念してしまいましたが、縁結びの神社です。
写真中央に赤いものが見えると思いますが、ここにお守り(だったと記憶)を結ぶと良縁に巡り会えるみたいな御利益があるとか。
こういう山奥深くでお願いすると、願いが叶うような気がするのは、この山の持つ厳格な雰囲気がなせるワザです。
斎館
道が少し緩やかになったかな・・と思ったところで三の坂は終了です。ここからそれほどきつくない登り坂が続きます。
その途中、左手に写真のような光景が見られます。「斎館」と書いてあり、精進料理の食べれるところと書いてありました。手持ちの資料を見てみると、羽黒山参籠所だそうです。
写真奥にうつる門をくぐると、これまた落ち着いた空間を見ることができました。
参道の終着点
斎館を過ぎると、前方に写真のような光景が見えてきます。そうです、ここが終着点です!
はやる気持ちを抑えて、鳥居手前にある手水所でお清めを行いましょう。
ちなみに、ここまでの石段合計は2,446段、距離にして約1.7kmです。
さあ、さっそく境内へ。
出羽三山神社三神合祭殿
境内に入って、左手に構えるのが、月山・羽黒山・湯殿山の三神を合祭している日本随一の大社殿です。
ちょうど屋根の茅葺きを一部衣替え中でしたが、この規模にはかなり驚きました。日本最大の茅葺き建物でもあるそうです。この本殿、何度か火災に遭っており、現在の本殿は文政元年(1818)に再建したものです。
私は、この羽黒山しか訪れたことがありませんが、せっかくなので3山ともきっちりとお願い事させていただきました。
参拝後、境内を見て回りました。国の重要文化財に指定されている鐘楼、本殿前の鏡池から出土した仏像などが展示されている歴史博物館、などなど。その頃には、車を使って頂上までやってきた観光客がうじゃうじゃとやってきたので、ここが潮時と引き上げることにしました。
ビデオ撮影中
行きは1時間で登れるところを、倍の2時間くらいかけて、写真撮影しながらのんびり歩きましたが、帰りは同じ道を帰ってきたので、撮影をしつつも快調にとっとこ下り、35分ほどで再び随神門に戻ってきました。
ところが、最後の随神門のところでビデオ撮影を行っており、スタッフの人に、「今撮影中ですので、しばらくお待ち下さい」と随神門手前で足止めをくらいました。
右の写真は、随神門をくぐってからビデオ撮影の風景を撮影したものです。ちょうどこの日が、秋の峯という行事の初日でドキュメンタリー風に撮影するためのようでした。
この羽黒山ですが、やはり朝早く来て正解でした。この随神門に戻ってきたときは、一般の観光客で溢れかえっており、高野山で以前感じた「俗化した修験山」の雰囲気そのまんまでした。
その昔からの伝統・文化・歴史等の雰囲気を味わいたい方は、朝早くの訪問を強くオススメいたします。
さて、再びバスに乗って鶴岡に戻ることにします。
更新日:平成20年(2008)09月10日
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