#第1日目|土山−日野 平成25年(2013)1月11日(金)天気:曇り時々晴れ(寒い)
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平成24年12月のこと。調べ物をしていたとき、たまたま「御代参街道」なる街道の存在を知った。調べてみると歴史資源が眠っている大変魅力的な街道ではないかと知り、いつか歩きたいと思っていたところ、早々に機会に恵まれ、平成25年1月、電車とバスを乗り継いで懐かしき道の駅あいの土山に到着。御代参街道との追分まで、約11年ぶりの東海道土山宿をのんびりと歩く。
懐かしの道の駅あいの土山 |
道の駅で腹ごしらえ(黒影米うどん)&暖をとる |
平成17年に新しくできた、田村神社に続く橋 |
田村神社本殿 |
土山宿町並み |
土山宿本陣跡 |
御代参街道の起点
御代参街道と東海道との追分(右が御代参街道) |
朝一の新幹線に乗って京都・草津・貴生川と電車やバスを乗り継いで、さらに土山宿をゆるゆる歩いて、6時間以上経っていたが、ようやく御代参街道の起点に到着。
東海道を歩いた時には、この石碑の存在に気付かなかった(もしかしたらなかったかも)。というわけで、あらためて道標や案内板を見てから、いざ出発!
しかし、めちゃくちゃ寒いのう。
頼りになる案内標識
この先、この看板のお世話に |
街道を歩き始めてから、早々に道を間違える……。参考にしている資料の地図が古いため、道路が一部改修されていたようだ。
スマートフォンの地図と見比べながらなんとか街道復帰。と、「御代参街道」と書かれた案内標識を発見。この先、しばらくこの標識が大いに頼りになったのだ。地図と案内標識を頼りに順調に進む。
街道が失われた緑ヶ丘住宅をゆく
草ぼうぼうの住宅地。御代参街道の案内板はあり |
しばらく順調に歩いていると、住宅団地入口につきあたる。手持ち資料を見ると、山の中に道が続いているようだが見つからず、結局途中で街道に合流できる緑ヶ丘団地内をゆくことに。
なぜここに、このような巨大な住宅地を造成したのかわからないが、宅地が建てられていない草ぼうぼうのさら地が多く、一人で歩くには少々さびしいところ。
街道中最高地点の笹尾峠
笹尾峠 |
住宅地を抜けると山道に入る。本当にここで大丈夫かといぶかしむも、案内板があるのでそれを信じて先に進む。すると、笹尾峠と書かれた案内碑を発見!さらに、この碑の近くには御代参街道浪漫の会が立てた「街道楽書帳」があり、この団体が案内板を立てたことを知る。感謝感謝。
峠を登りきったあとは下り。落ち葉を踏みつつ、気持ちよい山道をゆくも、人とのすれ違いは全くなし。途中見晴らしの良いところで、これから向かう鎌掛宿も見えた。
これから向かう鎌掛宿方面を望む |
気持ちよい山道を下る |
鎌掛宿をゆく
笹尾峠を下ってきてから、この地の名産・日野菜の畑を見つつ、集落へ(日野菜漬はお土産に買って帰りました。甘酢漬けでおいしかったです)。先ほど、峠道を下る途中で見下ろした鎌掛(かいがけ)宿だ。
こぢんまりとした集落であるが、ところどころに立派な家屋が見られるほか、各家の前には屋号が掲げられており、その取り組みが旅人にとってはうれしい。集落はずれにあった集会所で小休憩。道の駅あいの土山で購入した塩むすびをいただく。大変美味。
しかし、この時期は日が短いのであまりのんびりしてはいられず、急き立てられるように再び出発。休憩して体が冷えてきた。この日は本当に寒い。場所柄なのか。
鎌掛宿の町並み |
各家前に掲げられた屋号 |
鎌掛宿を示す案内板 |
集会所近くのお地蔵様たち |
ここから迷走……
この先で、獣除け金網にひっかかることに |
宿場を抜け、日も西に傾き始めたので少し早歩き気味に進む。さらに畑が広がる場所に出たことで、寒さもよけいに身にしみてきた。
ここで、一度道がなくなり街道が途切れてしまう。そこで、地図を見ながら、近道をしようと畑の中の道を進むと、なんと獣除けの金網に行く手を阻まれ、しばし立ち往生……。小一時間余計な時間を取られてしまい、日が落ちるまでに本日の目的地までたどり着けるか不安になってきた。
なんとか街道復帰も……
三叉路の真ん中にお堂。御代参街道は左に |
仕方がないので遠回りすることに。車の往来の激しい、歩道のない道を早歩き気味に進む。日野川を渡ったところが茶屋町集落で、ここでなんとか街道復帰する。
三叉路に地蔵堂があるなど、かつて茶屋があったという歴史背景もあって雰囲気の良い集落だが、ゆっくり堪能する余裕がなかった。すでに日は沈んでしまったようで、この先どうすべきかの判断が迫られていた。
この日の泊りは、この先の日野にあるホテル。鉄道はないので、歩いて行くしかないのだ……。
やむなく歩きを終了
雨引神社。ここで本日の歩きは終了 |
茶屋町集落を抜け、木津集落にさしかかる手前に雨引神社。ここで妻と話をして本日の街道歩きを終了し、街道を逸れて近道でホテルをめざすことに(それでも少々遠回りをしてしまったが)。
その後、なんとか真っ暗になってから無事ホテルに到着。最後は予定通りの歩きをすることができなかったが、1日中寒かった中で、よく歩いたと自らを慰労するのであった。(つづく)
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更新日:平成25年(2013)04月14日
公開日:平成25年(2013)04月14日
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