#エピローグ:那覇 平成17年(2005)4月9日(土)天気:晴れ
守礼門(しゅれいもん)
那覇に戻ってきてから、帰りの飛行機まで時間が出来ました。ここで、同行者の皆さんと別れて、それぞれ単独行動することにしました。と言っても、レンタカーを借りて遠出が出来るほどの時間がありません。そのため、一度も行ったことのない首里城を訪れることにしました。世界遺産にも登録されていますし、一度くらい見てみたいと思っていましたので、ちょうど良い機会です。
緩やかな坂を登っていくと、門が見えてきました。守礼門です。この門、日本3大がっかり名所と言われてるので、どんな門かと思っていましたが、がっかりなんてとんでもない。とってもかっこよかった。
人生色々十人十色、やっぱり「がっかり」って思う人もいるかもしれませんが、そうした先入観から無意識のうちに良いものでも「がっかり」という気持ちが面に出てしまう場合と、そのものの良さをわかっていない場合などもあって。私なぞは、同じように日本3大・・となっている「札幌の時計台」を見た時も、確かにビルに囲まれて居心地悪そうな感じがしたけど、建物自体は、歴史を感じられる木造建築が往時の情景を呼び覚ましてくれる雰囲気が十分感じられて、良かったな〜と思いましたよ。(ちなみに、残り一箇所は、高知のはりまや橋)
園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)
守礼門をくぐって、さらに緩やかな坂を登っていきます。車の通行可能な道路に合流したところ左手にあるのが、園比屋武御嶽石門。国王が城外に出かける時、旅の安全を祈願したりしたとこだそうです。
上に同じく、戦争後に復元されたものです。
歓会門(かんかいもん)
首里城の正門にあたります。「歓会」とは、この門が俗に「あまへ御門」と言われ、「あまへ」は古い言葉で「よろこび」と言うことから、その漢訳として呼ばれています。
門の両脇にかまえるシーサーが、まさに門番の役目を果たしています。この門も復元されたものです。
瑞泉門
首里城第二の門です。
写真に写っていませんが、この門へ至る手前右手に龍樋(りゅうひ)と呼ばれる湧き水があります。門の名前「瑞泉」は、そこからきています。この門も復元。
瑞泉門手前からの景色
さて、門をくぐる前に振り返ってみましょう。
この首里城公園は、高台に位置していることと、東京のように高層ビルが林立しているわけではないため、遠くまで那覇の街を見渡すことが出来ます。この日も天気が良かったので、よぉく見えました。
なお、中央下に見える門は、久慶門(きゅうけいもん)と言い、首里城の通用門です。首里城を見た帰りは、ここを通過して帰りました。
琉球舞踊
瑞線門、広福門などをくぐって、下之御庭へ。ここに面したところで、ちょうどタイミング良く琉球舞踊が披露されていました。
恥ずかしながら、沖縄の歴史、文化、伝統などによって培われた琉球舞踊の知識はゼロですが、見入ってしまいました。
昨年の夏に青森県の金木町で、津軽三味線の生演奏を聴いた時にも思いましたが、こうした伝統芸能とのふれあいは、とても新鮮です。
奉神門〜この先に首里城が
さて、琉球舞踊を堪能したので、いよいよ首里城へ。ここから有料になります(入館料金:大人800円)。写真に見える奉神門をくぐって、いよいよ首里城へ。
首里城
奉神門をくぐると、目の前に拡がっていたのは、日本ではなく、まさしく琉球王国でした。首里城正殿です。琉球王国の象徴として、琉球王国最大の建造物でもあります。現在の建物は、復元したものですが、建物から発せられる無言の威圧は相当なものでした。でも、この日は晴天に恵まれ、多くの観光客が訪れており、穏やかな表情をしていました(建物に表情があるのかと聞かないで下さい)。
なお、この正殿、内部見学が出来るようになっています。
沖縄県立博物館
首里城を後にして、次なる目的地・沖縄県立博物館へ。やはり、歴史を勉強するには、こうした施設は欠かせません。ただし、沖縄に限らず、こうした施設はあまり人気がないもので、私が訪れた時も、ほとんど観光客がいませんでした。そのため、4月上旬なのに、すでにクーラーのきいた建物の中で、快適に沖縄の歴史・自然・美術工芸・民族等の勉強をしました。
入館料:大人210円
入館時間:9:00〜17:00(入館締切16:30)
休館:毎週月曜日、祝祭日
玉陵(たまうどぅん)
続いて訪れたのは、玉陵。これで「たまうどぅん」と読むんですよねー。玉陵は、第二尚氏王統の墓陵です。階段が3箇所見られるように、墓室は、3つに分かれており、それぞれ用途が分かれており、中室は洗骨前の遺骸安置、東室に洗骨後の王と王妃、西室に限られた家族が葬られています。
すぐ近くの首里城と対照的に、こちらは観光客も少なく、ひっそりした空気がよけいに厳格な雰囲気を高めてくれました。墓陵内部は見学出来ないため、受付の建物地下1階で、その様子をうかがい知ることが出来ます。
観覧料:大人200円
観覧時間:9:00〜18:00(入場は17:30まで)
年中無休
国際通りをゆくも・・
しかし、暑い!!まだ4月なのにこの暑さはなんですか!?モノレールに乗ろうと駅に向かったのですが、手持ち地図がないため、わざわざ遠い駅まで行くことに(泣)。ぐったりしたまま、牧志駅で降ります。ここは、国際通りの北側の入口にあたります。
そのまま国際通りをブラブラ歩きますが、同行者の方との待ち合わせ時間が迫ってきたので、すぐにモノレールに飛び乗って、一路那覇空港へ。
旅の終焉
空港へ戻ってきて、同行者と合流。同行者がお土産を見ている間に、夕景を見に行きました。地平線に沈むのを見ることは叶いませんでしたが、空港の向こうに沈む太陽をいつまでも眺めていました。
慌ただしく過ぎ去った沖縄訪問ですが、その忙しさに比例して、とても充実した2日間+αでした。行きと違って帰りの飛行機は、問題なく離陸。羽田空港に着陸する直前の東京夜景がとても美しかった記憶が、今でも瞼(まぶた)を閉じれば浮かんでくるのでした。(完)
更新日:平成20年(2008)08月11日
公開日:平成17年(2005)某月某日
トップページ>旅行記>与那国渡難旅行2005>エピローグ:那覇
Copyright©2001- Takayoshi Nagano. All Rights Reserved