#第3日目|弘前・金木 平成16年(2004)7月19日(月)天気:曇りのち雨
再び擬洋風建築巡回。まずは旧弘前偕行社へ
東北夏紀行も3日目。いよいよ今日が最終日です。
当初の予定では、朝早く特急に乗って、東能代駅で乗り換えて、十二湖を訪れるつもりでしたが、昨日の影響でひざの調子が良くないので、あえなく断念。代わりに、一昨日見られなかった弘前の擬洋風建築を見て回ることに。
再びレンタサイクルで廻ります。と言いつつも、金木にも行きたいので、あまりゆっくりしていられません。リュックをカゴに押し込んで出発!
まず訪れたのは、「旧弘前偕行社」。旧陸軍第八師団将校の親睦・研修を目的に、明治40年建てられました。現在は、弘前女子厚生学院の所有となり、同学院の記念館などに活用されています。
しかし、またもや休館で中に入れず・・・。
偶然、旧制官立弘前高校外国人教師館に遭遇
次は、弘前学院外人宣教師館を目指します。快調に自転車を走らせていると、突然目の前に右の写真に見える建物が。
手持ちの地図を見てみたら、「旧制官立弘前高校外国人教師館」でした。大正14年に旧制官立弘前高校の外国人教師のための宿舎として建てられた建物です。
現在は、弘前大学構内に位置しているようです。
弘前学院外人宣教師館
そして、ようやく到着。今日のメインである「弘前学院外人宣教師館」です。弘前学院大学構内にあります。
明治39年に、弘前学院に米国から派遣された婦人宣教師の宿舎としてあてられたものだそうです。
そして、ここも日・祝日は休館・・・。そうと知っていれば、土曜日(一昨日)ここに来たのに・・。後ろ髪引かれまくりで、泣く泣く次のポイントに移動します。
旧弘前市立図書館、アゲイン
途中、最勝院の五重塔を見た後、やってきたのは再び「旧弘前市立図書館」!今回は、まだ午前中なので内部を見学できますよー。
旧東奥義塾外人教師館と郷土文学館との共通券(360円)を購入し、さっそく見学。ここは、つい最近まで図書館として機能していただけあって、図書館そのまんまの機能が現在でも残されていました。
こんなレトロな図書館、趣きがあって良いですね。でも、隣接している現在の図書館も立派でした。
写真は、隣に建てられている東奥義塾外人教師館を望んでいるものです。
東奥義塾外人教師館、アゲイン
場所を移しまして、今度は東奥義塾外人教師館を見学。
外観のひどさとは裏腹に(失礼)、内部は傷み箇所も見られず、今でも十分使えるような設備が整っているように感じました。もちろん、修復作業はしていると思いますが。
写真に見えるは、奥に応接室、手前が食堂。
のんびり見学していたら、鉄道の時間が迫っていました。まぁ、余裕だろうと思ってましたが、一生懸命自転車をこいで駅に向かうも、こげどもこげども駅に着きません。しまったーー!と思うも後の祭り。もう無我夢中で自転車をこぎ続け、急いでレンタサイクルを返却し、駅まで猛ダッシュ。改札をくぐって階段登ってホームに降りたら、さらに200mくらい先に電車が止まっていて、すでに発車のベルが・・。なんとか待ってもらって、無事乗車。しばらく息があがって死にそうでした。
津軽鉄道に乗って、いざ金木へ
ようやく平静に戻った頃、五所川原駅に到着です。ここから津軽鉄道に乗り換えです。待っていたのは、「走れメロス号」。たった1両編成ですが、こういう方が雰囲気が出てくるというものです。
しかし、3連休中というのに、観光客らしき人は、私の他は、スーツを着たおじさんのみ。これじゃ、経営も苦しいよなぁ・・・。
津軽鉄道
というわけで、観光客のほとんど見られなかった津軽鉄道ですが、季節列車としてはかなり有名ですよね。特に冬のストーブ列車。一度は乗ってみたいものです。私が乗ったときは、夏なので風鈴が車内に。また、季節に限ったことではないと思いますが、車内には本が置かれていて、たぶん好きなように読んでもいいのだろうな〜と思っていました。やっぱり太宰つながりなんでしょう。こういうローカル列車、好きです。
斜陽館 in 金木
そして金木駅に到着。ここからのんびり歩いて約10分、斜陽館に到着です。
ご存じ太宰治の生家で、昭和25年から旅館「斜陽館」として使われていましたが、平成8年3月に金木町が買い取り、平成10年4月に太宰治記念館として開館し、現在に至っています。太宰が「この父はひどく大きい家を建てたものだ。風情も何もないただ大きいのである」と言うように、大変大きく立派な建物です。風情がないのかどうかはわかりませんが、明治40年に落成、それだけの歴史の重みを感じます。
しかし、どこから現れたのか(車で来てます)、観光客の多さには辟易。これじゃ、電車に乗らないですな。
斜陽館を見学した後、すぐ近くに建てられている「津軽三味線会館」も見学。しかも、運が良く生演奏を聞くことができました。初めての生演奏、とっても良かったです。女性2人で演奏。一人は、かなり若く、私より若いのではと思うくらいの女性で、速弾きに感動です。相当鍛錬積んでいるのでしょう。
帰宅−旅の終わり−
再び金木駅に戻ってきて、五所川原駅まで。ここから五能線−秋田新幹線と8時間近くぶっ通しで電車に乗りっぱなしで帰ります。
晴れ男のパワーもついに尽きたか、五所川原駅で電車に乗り込む直前に雨が降ってきてしまいました。せっかく五能線から見える景色を堪能しようと思っていたのに・・・。なので、楽しみにしていた日本海に沈む夕陽も、次回へのリベンジとなってしまいました。
しかし、今回の東北夏紀行、色々とリベンジ要件は残ったものの、色々なものを見聞きできて、とても楽しい3日間でした。(完)
更新日:平成20年(2008)08月27日
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