山形新潟晩夏旅行2012－東海道放浪記

＃第1日目：山形県　平成24年（2012）9月1日(土)

旅のはじまり

　急に休みが取れることになりました。飛行機を使った遠出は難しいので、JR東日本管内をめぐってみようと思い、時刻表をパラパラとめくりつつ出した結論は、山形県と新潟県の各都市を訪問することでした（厳密には、新潟県は行きの新幹線車内で決めました）。というわけで、まずは山形市に向かいます。
　10年ぶりぐらいに乗る山形新幹線「つばさ」は、車内電源やシーリングライドが付くなど、グレードアップしていました。福島駅を過ぎてからの車窓に目を奪われつつ、11時前に滑るように山形駅に到着。東京駅から約3時間、意外に遠かったけど、久しぶりの路線は楽しかった～。

山形駅から旧山形師範学校へ

　山形市を訪問した目的は、擬洋風建築・洋風建築を見ること。駅の観光案内所に置いてあった地図を片手にレンタサイクル（無料）で巡ってみることにしました。レンタサイクルは、駅観光案内所、ホテルメトロポリタン等で借りることができます。
　山形市は、下の写真のように明治・大正時代等のレトロな建物が点在しており、現在も商いをしていたり、あるいは観光スポットとして公開するなど、過去の遺産を活かした取り組みを行っており、非常に魅力的な街です。中でも、今回の山形訪問のきっかけとなった旧山形師範学校（教育資料館は、一見の価値アリです！ぜひ一度訪問することをおススメします。

佐藤屋本店（昭和9（1934））	旧長谷川呉服店蔵（明治34（1901））
旧吉池眼科医院	旧西村写真館（大正10（1921））

旧山形師範学校（教育資料館）（明治34（1901））国指定重要文化財・近代化産業遺産

学習風景を再現（寺子屋）

隣接して旧山形師範学校講堂（明治34（1901））

文翔館

　旧山形師範学校を後にして、坂道を下ります。ほどなくして、巨大な建物が見えてきます。山形県郷土館の文翔館です。文翔館は、旧県庁舎と旧県会議事堂をセットで総称したもので、大正5年築、昭和61～平成7年にかけて復原され、現在は無料で公開されている、国指定重要文化財なのです。
　ここへ来るのは2回目。前回は閉館間際で慌ただしく見学しましたが、今回はゆっくり見学できました。見学する際には、ある程度の時間のゆとりを持って訪問されることおススメいたします。スケールの巨大さに圧倒です。

文翔館（旧県庁舎）

中央階段室	正庁（講堂）
中庭（レンガ造り）	旧県庁舎外観
旧県会議事堂	議場（内観）

まだまだ続くレトロ建築探訪

　電車の時間が迫ってきましたが、まだまだレトロ建築探訪は続きます。昭和2年建築の山形市立第一小学校旧校舎（現・山形まなび館）や明治43年建築の山形聖ペテロ教会、そして国の重要文化財でもある旧済生館本館（現・山形市郷土館）。いつ見ても良いです。
　しかし、この後、あわただしく駅に向かい、すでに停車中のローカル電車に飛び乗り、山形市を後にしたのでした。

山形市立第一小学校旧校舎（昭和2（1927））	旧済生館本館（明治11（1878））国指定重要文化財・近代化産業遺産
聖ペテロ教会（明治43（1910））

奥羽本線からの景色

「米沢」という街を巡る

　山形市を後にして、やってきたのは米沢。何度か訪問を検討したことがあるのですが、訪問するのは初です。米沢といえば「上杉家」ですが、駅には原哲夫さんの漫画・花の慶次の主人公「前田慶次」の絵が。平成21（2009）年の大河ドラマ「天地人」の主人公だった直江兼続などもキャラクターと化していました。
　かくいう私は、上杉関係のスポットももちろんですが、ここでも擬洋風建築を中心に街を巡りました。特に、山形大学工学部構内に立地している旧山形高等工業学校本館は、国の重要文化財でもあり、大変期待しておりましたが、老朽化しており、補修のためにファサード部分の工事が行われていました。見学は外観部分だけでしたが、その遺構の美しさに惹かれました。補修完了後に再度訪問したいです。

旧山形高等工業学校本館を模した米沢駅舎

花角味噌醸造

旧米沢高等工業学校本館（明治43（1910））国指定重要文化財

米沢女子高校舎（昭和10（1935））国登録有形文化財	上杉神社
上杉家廟所	音羽屋本館（昭和12（1937））国登録有形文化財