東海道を歩く(東海道五十三次) / 放浪日記

 #第4日目|戸塚−大磯 平成13年(2001)3月3日(土)

放浪日記第四日目MAP|戸塚−大磯

平成13年(2001)3月3日(土) 東海道第4日目:戸塚−大磯 天気:晴/曇

戸塚宿〜現在はベッドタウン化しており、当時の面影はほとんど見られない 前回の旅から1週間が経とうとしていた。この間、早く歩きたい気持ちで一杯であったのだが、なんと前日に急にまめの所が痛みだしており、当日になってもひくことは無かった。今日はやめよう・・・と思ったが、少しでも良いから歩いてみたい・・という気持ちが勝って、いつもより遅い時間であったが家を出た。そして、前回旅を終えた戸塚に到着。10:16、ゆっくりと出発した(写真左)。




 この日は、久しぶりの快晴で絶好の旅日和であった。途中、『寺社』を見たり『本陣跡』などで立ち寄る。戸塚には何度か来たことがあったが、こうした歴史資源に気づいたことは渋滞情報で有名な原宿交差点一度も無かった。こうした資源に改めて触れることにより、街を見る目も変わってくるというものだ。
 さらに先に進み、国道1号線に合流した。相変わらず車の往来が激しく、歩いている人なんて一人もいやしない・・・当然か(笑)。途中、『原宿の一里塚跡』(ほんとに跡だけだった)を見たものの、この辺は特に見るべきところがなく、先を目指すことにした。歩いていると、見えてきたのがある交差点。よく渋滞情報等で名前が出てくる「原宿交差点」で、やはりウワサに違わず混んでいた(写真右)。遊行寺〜時宗総本山であり、立派なお寺でしたなんでこんな所が混むんだろうなぁ・・と思いながらさらに先に進み、国道から県道に入った。この国道と県道の交差点は、私が夜中に道に迷った時に通ったところだ・・今でも覚えている。なんで覚えているかっていうと、いきなり逆走しそうになったから(自爆)まあ、あの時は夜だったから・・と意味もなく自分を弁護しながら先に進む。
 所々に松があり、昔の面影が多少なりとも残っているのが嬉しい限りだ。そうした雰囲気を楽しんでいるうちに、時宗総本山である『遊行寺』に到着(写真左、写真館)。遊行寺は名前だけは知っていたが、実際に足を運ぶ機会が無く、白旗神社〜ここでお昼を食べたのであった今回ようやく訪れることが出来た。「でけえなぁ〜」・・第一の感想である。総本山だけあって、その規模のでかさに驚いたが、土曜の日中にもかかわらず人がまばらだったのが不思議だった。梅もきれいに咲いているのに・・・。お参りした後、軽く休み、寺を後にした。
 ここでまたもや見覚えのある国道467号と合流した。この辺もある意味庭と言っても良いくらい、何度も往復しているところである。ただし、車であるが・・。ここから西に向かって歩き始めた・・が、庭であるはずの場所なのに『本陣跡』を発見できず・・・ダメじゃん(笑)


藤沢から茅ヶ崎に向かう途中の松並木 仕方がないので見つからないまま先を急ぐ。まずは国道を道なりに進み、『白旗神社』で休憩兼昼食をとる(写真右)。が、食べ終わった後、この近くに一回行ってみたいと思っていたラーメン屋があったことを思い出し、ショックを受けた!!・・しかし、お腹も満たされたので、気持ちを引きずったまま先に進むことにした。
 しばらく見覚えのある所を進んでいるうちに、再び懐かしの国道1号(ってちょっと前まで歩いていたが(笑))に合流。この辺りも松並木といえる通りとなっており、街道らしさが見え隠れしている(写真左)。特に何事もなく茅ヶ崎に到着。サティ近くの『一里塚跡』を見た後、急にポツポツと雨が降り始めた・・「うそっ!今日は0%だったのに・・傘持ってきてないよ〜」・・うかつであった。相模川を渡る〜河口付近は馬入川とも呼びますとりあえずトイレ休憩も兼ねて近くのディスカウントストア・ダイクマに入ることにした。中をブラブラと見た後、窓の外を見てみると誰も傘をさしていない。「やんだのかな?」と思って外に出てみると、ポツポツと降っていた。今日はここでやめるか・・と思った。茅ヶ崎の次は平塚・・途中駅は無い。そう思った私の足は、茅ヶ崎駅へと向かった・・・が、せっかくだからあと一息頑張ろう!雨なら傘を買えば良いのだ!と思い直し、急遽先に進むことにした。その心意気が天に通じたのか、雨もとりあえずやんだのであった。
 途中、性懲りもなく古本屋等にふらふら立ち寄りながらも歩き続けた。この辺りは、晴れていれば富士山が見えているはずであったが、あいにくの天気で見えなかった。さらに先に進むと、懐かしの相模川にぶつかった。こ平塚宿〜今も昔もにぎわいを見せているところの辺りは、別名馬入川と呼ばれており、その由来は小学生の頃教わったが、記憶が定かでなくなっている・・。なんにせよ、この相模川を渡るといよいよ平塚である。橋を渡っていると、平塚側の河岸に菜の花畑が広がっているのが見えた。また、橋のはるか先には平塚駅前のビル群と、その奥には高麗山らしき小山も見えた(写真上)。なんだか元気が湧いてくる。多摩川を渡ったときもそうであったが、川の周辺は視界がひらけるため、気持ち的に楽になれるようである。そうして橋を渡り終えた私は、平塚の中心部に向かって歩き続けた。


高麗山〜広重も見た同山は非常に形が良い(笑) 『平塚』・・あまり足を運ぶ機会が無いところであるが、昔から一つの核拠点を形成していたようで、町全体の規模も大きく、歴史的背景をみても、そうしたものを『本陣跡』や『問屋跡』などで伺い知ることができる(写真上)。ここで、かの有名な番町皿屋敷のお菊の墓とされる『お菊塚』がある紅谷町公園で、最後の踏ん張りを見せようと一度休憩することにした。徐々に日が沈みはじめており、気持ちも沈むかと思いきや、今日の自分は気力が大いに充実していることがわかり、勇気も湧いてきた。この後、偶然公園近くで発見したBOOK-OFFという古本屋に立ち寄り、さらに旅を続けることにした。
化粧坂〜ここにも立派な松並木が続いていた 様々な跡地を見た後、再び国道1号と合流。途中、花水橋の辺りから『高麗山』を仰ぎ見てみた(写真上、写真館)。「これが歌川広重の絵に描かれた高麗山かぁ〜」と、かの人物も自分と同じように見上げていたことを思うと、感慨深いものがあった。途中、国道をはずれ裏道の化粧坂(けわいざか)を登る。この辺は、車の往来も少なく、松並木となっているなどなどな非常に歩いていて気持ち良かった(写真左)。
 徐々に暗くなりかけている。車もライトをつけ始めている。再び国道をぶつかり、国道沿いを歩く。もう今日は見るところもないため、大磯駅を目指すことにした。テクテク歩き、交差点を右へ曲がり、坂道を上ると見えてきたのが大磯駅(写真下)。大磯駅は初めて見たが、清楚な感じがして、別荘地域における玄関口としての役割を十二分に果たしているように見えた。


大磯駅〜すでに駅舎に電気が灯りはじめてる 今日はこれまで・・・と思ってカメラを見てみたら、あと数枚撮れることが判明・・・どうしようと思って周りを見渡してみたところ、数百メートルいったところに島崎藤村の墓があるという『地福寺』があることを知り、最後にそこを訪れて旅を終えようと思い立った。テクテク道を歩いていくと、そのお寺に到着・・・がっ!なんと門が閉まっている・・・どうやら時間が遅すぎたらしい・・・。このお寺は梅が有名らしく、藤村もそれがためこの寺に墓を建てたという。門越しから見る梅の花は、ちょうど咲き頃であった。やはりショックは隠しきれず、泣く泣くお寺を後にして再び駅を目指した。
 果たして、次に行けるのはいつになるか・・・梅がまだ咲いている時期にいけることを願いつつ、今日の旅を終えたのであった。充実感はあったが、最後に一つ悔いを残した1日であった。(つづく)
→第5日目 大磯−箱根湯本


歩数計 37,362歩
カロリー 1,554.3kcal
距 離 22.42km
時 間 10:16〜17:45
支 出
(交通費)
交通費|690円
飲食費|734円
その他|840円


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