チャンプルーな建物 |
ハイカラな洋館群 | |||
長崎というところは、「華」がある街が多いな〜と、5日間居て思いました。特に、長崎(市)、佐世保、そして平戸・・・すなわち、外海に面している都市が、それに当たります。 今回、訪問出来なかった五島列島や西彼杵半島、伊王島など同じような条件を備えている都市も、ガイドブックなどを見ると、多数の色鮮やかな教会をはじめとした「華」がある街のようです。これは、前項「歴史をたどる」で述べたように、長崎という地が、鎖国の時代に唯一門戸を開いていた地であったことが、多聞に影響していることは、疑う余地もないでしょう。 その中でも、筆頭に挙げられるのは、なんと言っても「長崎(市)」です。東山手地区の洋館群や南山手地区の大浦天主堂やグラバー園をはじめとして、異国情緒溢れる空間が拡がっています。こんなお洒落な街、デートにはもってこいの場所ですね。 |
中華なテイスト | |||
中華街があるからでしょうか。ここ長崎は、オランダやポルトガルからもたらされた洋風テイストとは別に、中華テイストも感じられます。 その中心になるのが、長崎新地中華街。横浜、神戸と並ぶ日本三大中華街(こんなのあったんか)の一つだそうです。訪問したのは平日昼間でしたが、たくさんの人で賑わっていました(写真を見ると閑散としてますが・・)。東山手地区町並み保存センターで知り合ったおばちゃんに、「ここのチャーハンは美味しいんだよ」と、中華街の中の某店のチャーハンを勧められたので、後日食べてみたら、激ウマ!(北門入ってすぐ左側のお店)写真は、「長崎という街−名物」の左上の写真がそれです もちろん、長崎には中華街だけではありません。中華街から南東には江戸時代の中国人の居留地跡「唐人屋敷跡」があり、ちょっとした遺構が残っています。また、東山手地区では、孔子廟(明治時代に華僑有志により創建)が見られ、ここでも海外の息吹を感じ取ることができます。 |
しっとり落ち着く和の心 | |||
しかし、その「和」も、時代の移り変わり、そして文明の進化と共に、茅葺き屋根の家が瓦屋根の木造家屋に、そして無機質な鉄筋コンクリート造へと変化し、同時に失われつつあるように感じます。 某町の首長のお話によると、中国や台湾などから日本を訪れる観光客は、寺社に関してはあまり興味を示さないそうですが、茅葺き屋根については、日本独自のものなので、とても関心が高いそうです。残念ながら、茅葺き屋根の家は、だいぶ減りつつありますが、島原の武家屋敷通りには、茅葺き屋根の家屋が一般公開されていました。また、茅葺き屋根ではありませんが、平戸も瓦屋根の立派な家屋が、資料館として一般公開されていました。この2都市に共通するのは「城下町」。こうした城下町や宿場町などは、日本の和の心を堪能できるところが多く見られます。 また、長崎に限ったことではありませんが、日本全国どこに言っても、寺社を見ることができます。ここ長崎でもたっくさん見かけました。全て訪問できたわけではありませんが、秋の大祭・長崎くんちの諏訪神社と映画「解夏」にも登場した聖福寺が印象に残りました。聖福寺は、いずれ「解夏」の項でも書きますが、また長崎を訪問した時は、是非足を運びたいところです。喧噪を離れた、あの静寂空間の中にいると、心が落ち着いてきます。それが、日本人として生まれた証明でもあるのかもしれません。 |
2005.12.27up
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