#静岡県静岡市,伊豆市,伊豆の国市 平成19年(2007)3月17日(土) 天気:晴れ/曇り 〜18日(日) 天気:快晴


 毎年、年度末になると慌ただしい日が続きます。毎日のように遅くまで仕事をしていると、やはりストレスや疲れはどんどん蓄積されていくものです。そんなわけで、「温泉にでも入って疲れをとろう!」ということを主の目的に、伊豆に向けて旅立ちました。
 あちこちに旅をしに出かけておりますが、「温泉」を主に旅立つのは、今回は初めてです。

■1年ぶりの由比宿へ
由比宿の街並み 今回は、青春18きっぷが8,000円(通常11,500円)と格安なので、伊豆への旅もこれを使用することに。東海道線で一路西へ。当初は、宿に行く前に雑誌取材で韮山を訪問する予定でしたが、今日はあまり天気が良くないため富士山を眺めることが難しそうだったので、これは翌日に廻して、まずは由比に行って桜エビでも食べようということになりました。

 蒲原駅に降り立ち、なつかしの旧東海道を歩いて由比宿へ。昨年1月にも歩いているので約1年ぶりですが、やはり東海道は良いです!

■時期はずれながらも桜エビを堪能
 時刻はちょうどお昼。さっそく昼ご飯ですよ。由比といえば「桜エビ」。というわけで、1年前に入ったお店(パノラマテラス 海の庭)が美味しかったので再び訪問。注文してからほどなくして運ばれてきました。「桜えび御膳」

桜エビかき揚げ、生桜エビ、桜エビ入り海藻サラダ、桜エビマヨネーズ和え、桜エビ佃煮、桜エビ入り汁物、・・・大満足です!!

桜エビづくし


■電車とバスを乗り継いで湯ヶ島の宿へ
 お腹がいっぱいになったところで宿に向かうことにします。由比駅まで歩き、ここから東海道線で三島駅へ。三島駅から伊豆急行鉄道で終点・修善寺駅へ。そして、修善寺駅からバスに揺られること30分、湯ヶ島に到着です。バス停から歩いて5分ほどで本日のお宿へ。
 この宿、温泉付きと言いつつも、加温・加水、notかけ流しなので、温泉好きの人間にとってみれば魅力を感じないかもしれませんが、私にとっては十分でした。しかも、一番乗りだったし。のんびり温泉に浸かって、伊豆牛を始めとしたボリュームある夕飯(しかもとても美味しかった)を頂いて大満足のうちに夜はふけていきました。
清流が目の前に
宿の前に流れる清流
若葉の頃がよさげ
湯ヶ島の山並み

■2日目:今日は朝から良い天気!
宿の最寄り・市山バス停 2日目。昨日とは一転して今日は朝から良い天気。湯ヶ島の上部は雲がかかっているものの、北の方、すなわち富士山方面は青空が広がっている。こりゃ富士山が期待できるぞーと胸をワクワクさせながら、朝食後に宿の方と談笑してからバス停に。
 ほどなくしてやってきたバスは、朝から乗車率高め。道路も朝から結構混んでいるぞ。

■車窓風景
 バスは終点・修善寺駅に到着。ここでお目当ての駅弁・しいたけ弁当をゲットし、電車に乗り込みます。がら空きの電車でのんびりとくつろぎます。車窓の向こうには、大仁の城山(ロッククライミングの名所)、そしてお目当ての富士山も、ちょっと雲がかかっているけど、昨日よりは見えます!旅の気分が高まってくるのだー
ロッククライミングの名所
車窓の向こうに大仁の城山
きれいなのだ
車窓の向こうに富士山

■レンタサイクルを借りる
一応三段ギア付き 伊豆長岡駅に到着。ここでレンタサイクルを借りて、ぐるっと徘徊してみます。ちなみに、利用料500円/日+保証金1,000円。保証金は、自転車を返却後戻ってきます。自転車は、かなり錆び付いていてちょっと焦りましたが、ブレーキの効きがしっかりしていること、タイヤにもしっかり空気が入っていることを確認して、安心して出発です。

■サイクリングロードから見た風景
 まずは、旧下田街道を南下して、線路を渡ってから小川沿いに続くサイクリングロードを走ります。車の心配をする必要がないこと、川沿いにはきれいな菜の花が咲いていたこと、そしてなんと言っても目の前にドーンと構える富士山を眺めながらの走行は、とっても気持ちよいのだ!

サイクリングロードから見た富士山

なんか秋の風景に見えます
空が広い
菜の花は春の代表花の一つ
菜の花も
富士山・・・最高です
雲がはれた富士山
きれいに整備されています
蛭ヶ小島への道

■生まれ変わった蛭ヶ小島
 サイクリングロードの終着点について、まず向かったのは蛭ヶ小島。ここは、ご存じ源頼朝の流刑地だったところ。昔は、この一帯が湿地帯だったということで、流刑地はここではないかとか、様々な諸説があるようですが、私は歴史研究家ではないので、そういう話は置いておいて、何はともあれ下田街道を歩いた時から、大幅にバージョンアップしていることに驚きました。
 歴史民俗資料館、茶屋、大型バスも停車可能な駐車場、そして頼朝・政子のブロンズ像など、立派な観光スポットと化していました。
いつの間に・・
蛭ヶ島茶屋
こちらもいつの間に・・・
頼朝・政子のブロンズ像

■城池親水公園
城池親水公園 蛭ヶ小島を後にして、韮山中学校の横を抜け、鎌倉の切り通しを彷彿させる両側に崖が迫った坂を越えると城池親水公園にたどり着きます。ここには、こぢんまりした池があり、その周囲には梅や桜が植わり、さらに芝生広場では家族連れがお弁当を食べるなど、ほのぼのとした空間が広がっていました。

■韮山城址にて昼食
 公園の一角に自転車を止めて、エッチラオッチラ登ること5分、韮山城址に到着です。城址と言っても何もありませんが、ここから見ることが出来る富士山は最高です!なんと言っても、遮るものが何もないのです。ここで、富士山を見ながらお昼御飯を頂きます。
 先ほど修善寺駅で購入したしいたけ弁当を取り出して
 「いただきまーす!」
うましうまし!しいたけ好き、富士山好きの私にゃたまりません!

韮山城址からの富士山

富士山・・・美しい
富士山にズームイン
素晴らしき景色ナリ
下界には韮山高校が

しいたけ弁当


■菜の花畑
 お昼御飯を食べてのんびりした後、次なる目的地江川邸へ。その前に、城址から見えていた菜の花畑に立ち寄ります。ちょっと終わりかけの感がありましたが、春らしい風景に癒されます。富士山が雲に隠れていなければ、もっと絵になったのになぁ〜。

菜の花畑


■パン祖のパン
パン祖のパン江川邸に自転車を止めてから、江川邸に行く前にお店に立ち寄ります。ここは、江川邸の元館主・江川坦庵が作ったというパン(パン祖のパン)が売っているのです。と言っても、今のようなフカフカ柔らかいパンではなく、いわゆる乾パンに近いようなパンですね。
 ここの店主(おばあさん)はとてもいい人で、お土産にパンを購入したところ、「途中これを食べてね」と言って、試食用のパンもたくさんくれたのです!伊豆はいい人がたくさんいるのだー

■江川邸
 というわけで、ようやく江川邸に。と言ってもここは下田街道を歩いた時にも訪問しているので、特別な感慨はなく。一通りプラッと見て次なる目的地へ。
 ちなみに、前述の江川坦庵とは、鉄砲鋳造のための韮山反射炉を築造したり、パンを最初に作った人物であり、そして、あまり知られていないが、東京湾のお台場(砲台)を作った人物でもあります。
江川邸
表札に「江川」の字が
江川邸
江川邸全景

■ツクシを発見!
 最後の目的地に向かうにあたり、ちょっと裏道を走ってみることに。ところが、この道が山を越える道でヒーコラ言うハメになるのですが、終わってみればそれも又良し。
 というわけで、その「ヒーコラ」言う前に道ばたで見つけたツクシです。
 春ですなぁ〜

マグロ丼


■韮山反射炉
 この韮山反射炉にたどり着くまでに、一つの感動物語(大げさ)がありました。というのも、裏道を使ったために集落の中に入ってから道に迷ってしまったのです。どうしたもんかと思っていると、たまたま近くでザリガニ釣りをしていた小学3年生の男の子が、「反射炉に行くんですか?案内してあげますよ」と言い残して一度帰宅。その後、母親の案内してもいいという許可を得て再び戻ってきて案内してくれたのです!!
 こんな子供が今時いるなんて・・ととても感動。しかも、反射炉のことなども色々勉強して、且つ誇りに思っているようで、伊豆の子供は純粋で真面目で、大いに見習うところがありました。案内してくれた御礼に何かあげたかったのですが、こういう時に限って何も持っておらず・・・。ホントにありがとうー

 反射炉のことは、下田街道を歩いた時に立ち寄っているので省略(またかいっ!)

韮山反射炉全景

反射炉を見上げる 塔をアップ
裏側はこんな感じ


 この後、伊豆長岡駅でレンタサイクルを返却し、電車を乗り継いで無事帰宅しました。
 しかし、終わってみれば、「温泉」を主に、と言いつつも、温泉の写真は1枚もなく、由比や韮山など、結局たくさん観光地を巡ってしまいました。まぁ、美味しいものを食べて、温泉に浸かって、自然に触れて、そして富士山を見ることが出来て、とても素晴らしい旅路となったのでした。


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2007.3.17update


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