日光街道を歩く(日光道中)

 #第4日目|幸手−小山 平成17年(2005)6月18日(土)


2005年6月18日(土)日光街道第4日目:幸手−小山 天気:曇りのち晴れ

■ゆとりある歩道空間をゆく
 踏切を渡ると、広い歩道空間を持つ道が続いている。と言っても、車道側半分は自転車道となっている。とても素晴らしい取り組みだ・・・が、自転車一台もすれ違わなかったけど。途中、右手の自動車販売店前にこの辺りに松並木があったことを記した案内板がある。それを偲んでか、若松が街路樹代わりに植えられている。ちなみに、この案内板のある所に高札場があったそうだ。
 その後、周りの景色が雑木林へと変わり、見所なく道を進み、いい加減飽きてきた頃に国道354号との交差点にさしかかる。
自転車専用道と分離された歩道
車道側歩道は自転車道
かつて松が植わっていたことを示す案内板
中田の松原案内板
街道の名残か
松の植わる街道
国道354号線を越えます
交差点

■小学校内の一里塚
一里塚in高校校内
【一里塚】
 交差点を渡ると、右手に古河第二高校があり、その校庭の片隅に一里塚がある。

 「日光道中 江戸より十 ・・」 読めん!!

 勝手に校内に入るわけにはいかないし、なんかもどかしい一里塚だった。

■古河宿をゆく
 再び街道をゆくと、道はT字路にぶつかる。ぶつかったところに「松並木のある風景 日光街道」と書かれた新しめの案内板と若松並木が見られる。案内板にはかつてこの辺りの松並木を偲んで松を植樹したと書いてあり、一番最後に「平成17年3月」と・・・つい最近じゃん!
 このT字路を右折。ここから街道は北に向きを変える。あれーなんか急に晴れてきて暑くなってきたなぁ・・。
 電線類が地中化され、きれいに舗装された道をゆくと、左手文房具屋の前に古河城御茶屋口址と書かれた石碑と案内板。日光社参途中に古河城を訪れた歴代将軍は、ここからお城へ向かったそうなので、私も殿様になった気分で左折。曲尺手状の道をゆくと鮒甘露煮のぬた屋さん古河城出城諏訪郭石碑などを見つつ、目指す目的地へ。
かつて松並木があったところ 古河城御茶屋口跡 鮒甘露煮ぬた屋 古河城出城諏訪郭

■古河歴史博物館で宿場の勉強
古河歴史博物館
【古河歴史博物館】
 まず向かったのは、古河歴史博物館。決して涼みに行ったのではなく、宿場のことを知るにはこういう所を訪れるのが鉄則。

 予備知識なく訪れたのだが、これがなかなか立派な施設だった。古代から近代に至るまでの古河の街の変遷を一通り勉強させてもらって、ただ涼むだけにはもったいない施設だった。受付のお姉さんも、街の見所を大変親切に教えてくれて、おもてなしの心を感じました。

■古河宿をゆく その2
 すっかり言い忘れているが、ここはすでに古河宿なのだ。というわけで、博物館のお姉さんに教えてもらった古河宿の見所をチェックすることに。
 鷹見泉石記念館(うるさいおばちゃん軍団と出くわしたのが運の尽きでした)や永井路子旧宅(すみません、永井さんの本は一度も目を通したことがありません)をはじめとして、定番の高札場跡本陣跡などの石碑や案内板、その他歴史を感じさせる家屋が点在しており、宿場町のみならず、城下町としても栄えていた往時を偲ばせるニオイを感じることが出来た。
鷹見泉石記念館 鷹見泉石記念館 鷹見泉石生誕の地碑 永井路子旧宅
旧武家屋敷 歴史の感じられる家屋 高札場跡 本陣跡
ここを左折 日光街道古河宿道標 よこまち柳通り 歴史の感じられる家屋〜ウナギ屋


■宿場を抜け、先を目指す
 格子窓の家屋が見られるよこまち柳通りをゆき、左手に本成寺のところで信号にぶつかるので、ここを左折。再び次の宿場を目指すのだ。途中、右手に塩滑地蔵の石碑(奥のお地蔵様まで足を運ばず)を見つつ、大きな見所なく歩いていると、国道4号合流手前左手に野木神社。手持ち資料によるとこの神社が野木宿の入口らしい。
本成寺
本成寺
信号にぶつかったら左へ
信号を左折
塩滑地蔵
塩滑地蔵
野木神社
野木神社

■野木宿
 国道に合流。さすがに国道、交通量は多いが、きちんと歩道が確保されているので安心だ。
 さて、上に、野木神社が宿場の入口と書いたが、その後「野木宿入口」と書かれた案内板を発見。どっちが真実かわからないが、その先で見かけた野木宿案内板を拝見すると、野木宿の規模が小さかったことや、日光道中分間延絵図の野木宿付近を見る限りでは、野木神社の宿場入口説は違っているのではないかと推測。
 しかし、この宿場は何もないなぁ。歩道だけきちんと整備されているのが救いか。満願寺一里塚跡碑(江戸から17里)を見つつ、宿場を抜けて国道をゆく。
木戸跡(野木宿の入口) かつての宿場だったことを示す案内板 満願寺 一里塚跡

■大きな見どころなく・・
 しかし、さっきまでのペースはどこへやら、グビグビと冷たいものが喉を通過していく。朝の曇天がウソのようだ。大平地区への分岐点に建てられた道標観音堂などを見つつも少しバテ気味。
 途中、タイミング良く左手奥に公園が見えたので小休止。そこに、近所に住んでいるらしきおじさんが自転車でやってきて少々雑談。なんでも、おじさんの知り合いにも街道歩きをしている人がいて、福島まで行くんだとか言ってたとか。また、この日光街道を歩く人も結構見かけるらしく、今日も2人組が通過したとか。意外に日光街道も人気あるんだなぁ〜。
 その後、おじさんの「がんばってなー」の声を背に再び出発。しばらく見所のない道を、まだまだ青い梨を見て癒されつつ進み、さらには左手に、立派な門を持つ法音寺
ここを左折すると大平へ
道標
観音堂
観音堂
これからの成長が楽しみ
梨のコドモ
表門が立派
法音寺

■八幡神社と下妻道
 法音寺の向かいには八幡神社。この神社の鳥居前から下妻道が続いている。
 さっき休憩したばかりだが、この神社境内でプチ休憩。と言うのも、今日の予定を考えようと思ったからだ。当初は、この先の間々田宿で終えようと思っていたが、無謀な気持ちが頭をもたげてきた。
 「思い切って小山宿まで行ってしまおう」
 しかし、決して突飛な考えではなく、ちゃんと考えたこと。この時期は、一番日が長いこと、おニューシューズはマメも出来ず好調だが、果たして限界があるのか知りたかったことなど。日が沈み始めて太陽光線が弱くなってきたからか、急に元気が湧いてきたぞ。
うっそうと繁る八幡神社 下妻道へ

■ついに小山市へ
ここまで来ちゃいましたよ
【野木町から小山市へ】
 八幡神社を出発。この時点ですでに16時を廻っており、歩き始めて9時間近くが経っているが、この日は何故か精神的にも体力的にもまだまだ行けそうな気がする。
 そんな中、いよいよ小山市に突入した。と言っても、目標とした小山宿のある小山駅はまだまだ先だ。

 その後、あっさりと間々田駅に至る交差点も通過。この先、小山駅まで鉄道駅はない。



■間々田宿をゆく
 間々田宿は、現在の間々田駅から離れている。少々商店街が続いているが、これと言った見所はない。かろうじて、かつての本陣跡、問屋場跡などの案内板が残るのみだ。

 しかし、それよりもっと気になったのが、さっきから前方を歩いているオレンジのストライプの半袖シャツを来た、片手に本を2冊抱えた男性。最初は地元の人かと思っていたら、どうやら街道歩きをしている人らしい。写真も撮影していないので、なんだろうとは思っていたが。
 この男性、私より歩くのはほんの少し遅いのだが、私が途中で写真撮影している間にドンドン進むので追いつけないのだ。結局正体はつかめないままだった。
逢の榎−日光街道中間地点 歴史の感じられる家屋 間々田宿の街並み
問屋場跡 本陣跡 歴史の感じられる家屋

■千駄塚古墳+浅間神社
 間々田宿を抜けると、左手に浅間神社へ続く道が見えたので、最後の休憩を取ることに。と、この神社、なんと千駄塚古墳の上に建てられていて、無人だが地域の信仰対象になっているらしく、とても良い感じだった。(写真は、ちょっと白飛びしてますが、実際はもっとうっそうとしていました)
千駄塚古墳全景 浅間神社



■右側を歩くことをオススメします
どこか手前の信号で右側に渡っておきましょう!
【国道を逸れて裏道へ(直進)】
 神社を後にして再び出発。しばらく国道をゆくと、Y字路が見えてくる。ここで旧道は、長かった国道を離れて、右の直進している方に続いているのだが、左側を歩いていた私は、歩行者用信号がなくて渡れずに憤慨!!
 結局、車の往来の隙を見計らって渡ったが(良い子は真似しちゃいけません)、これも車中心社会による弊害だ。

 日光街道を歩かれる方は、写真手前に写る安房神社を参拝するのなら別ですが、早めに右側に渡っておくことをオススメします。

■まさかここまで来れるとは−小山駅にて終了−
 国道を離れても、車の交通量は多いのだが、もう少しで本日の街道歩きが終了すること、そして無事に終了することができる嬉しさから大して気にならない。
 歴史のありそうな重厚な門煙突などを見つつ、小山宿内へ。立派な須賀神社へ続く参道(ここは次回リベンジ)を横目に、適当なところで右折して小山駅へ。手前に一里塚跡があったはずだが見つからず、もう集中力が限界だ。ほどなくして小山駅に到着。さすが新幹線が止まるだけあって、大変立派な駅だ。駅ビルのトイレを借用して着替えをした後、改札に向かうとちょうど快速が発車するところだった。
 間々田−小山間は、多少無理した感があったが、自己最長の距離を更新できた達成感で大満足の1日だった。あと2日で今市まで行きたいものだ。(つづく)
立派でした
歴史のありそうな重厚な門
なんの煙突でしょう
煙突のある風景
次回再度立ち寄ります
須加神社参道
長かった1日は、ここで終了
小山駅
→第五日目|小山−石橋 へ


歩数計 50,598歩
カロリー 2,609.6kcal
距 離 35.41km
時 間 7:18〜18:35
支 出 交通費|−円
飲食費|−円
その他|−円


2005.07.26update


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