#第14日目|須原−上松 平成18年(2006)5月5日(金) 天気:快晴


中山道行程図〜第十四日目|須原−上松


■街道人情
 小野の滝を後に、旧道はすぐに国道を逸れて裏道へ(左写真の右の草道)。ところが、この裏道がちょっと躊躇してしまうような道で、個人宅の前(庭)を通過しなければならないのだ。が、ここでその個人宅のご主人(子供とキャッチボール中)と目があった。ご主人、ボールが外に出ていかないように置いてある簡易網(右写真中央)をさりげなく横にどけてくれて、親指を立てて手前にクイックイッ・・・うぉーー親切だー。よくよくお礼を言ってお宅の前を通過する。ありがとうございました。
右の草の道へ 個人宅の庭の中を通過します


■木曽駒ヶ岳
木曽駒ヶ岳
【木曽駒ヶ岳】
 個人宅前を通過後、そのまま鉄道高架をくぐる。道は、再び登り坂が続く。
 ちょっとバテ気味の身体に応える・・・が、その途中に流れる滑川に架かる滑川橋から、川を撮影しようとなにげに上流部を見てみたら、山と山の間に雪をかぶった峰が見えるという素敵な風景がっ!!

 連れの携帯電話で位置関係を確認したところ、木曽駒ヶ岳と判明!パシャパシャと撮影。(写真の上にマウスを載せると拡大写真を見ることができます)

■少しだけ石畳
 滑川橋を渡ると、道は左にカーブ。ほどなくして右上に進む細い道(白い矢印)があるので、そちらへ進む。と、そこには短い距離ながらも石畳が続いている。良い感じ〜。
白い矢印に沿って 石畳が続いています

■再び木曽駒ヶ岳を望みつつ
 坂を登りきって再びアスファルトの道をゆく。ほどなくすると、右手に上松中学校。と、ここでもサッカー大会が開催されていた。随分大々的に行っているんだな〜なんて思った直後、その奥の風景に目線が釘付け!さっきの木曽駒ヶ岳が良く見えるではないかっ!!この付近の人達は、この景色を毎日見ているんだろうなぁ〜。鶴翼のようなフォルムがとても美しい。

あまりにも美しい



■上松町天然記念物の桂の木
若葉が美しい
【桂の木】
 上松中学校にて木曽駒ヶ岳をしばし眺めた後、再び街道を歩き始める。郵便局のあるY字路で左から来た道と合流すると、前方に巨大な木が見えてくる。上松町の天然記念物に指定されている桂の木だ。五月の季節にふさわしく若葉が美しかった。

 が、朦朧としていたのか、撮影した写真はこれ1枚・・。

 この後、歴史のありそうな家屋が続く道をゆく。

■旅籠越前屋・民宿たせや
 左に道がカーブしたすぐ左手に、見覚えのある古い建物が2棟。旅館越前屋と民宿たせやだ。見覚えがあると言っても、実際に実物を目にするのは初めて。つまり、これまで街道歩きの本などを読んでいる時に、度々目についていた建物群なのである。
 特に、越前屋は十返舎一九の「続・膝栗毛」にて弥次喜多が蕎麦切りを食べたところとして登場している。
 今回の歩き旅にあたって、民宿たせやに宿泊しようと思って事前に電話した。電話に出られたおばあさんが経営者だったのだが、ご自身の高齢化や後継者がいないことなどによって、平成17年(2005)12月で宿を閉めてしまったそう。残念・・・。また一つ歴史の灯火が消えてしまいましたが、長い間大変お疲れさまでした。

手前が旅籠越前屋、奥が民宿たせや

旅籠越前屋 赤ポストが良いアクセントに
民宿たせや

■寝覚ノ床
  ここで、一端街道を離れて、越前屋とたせやの間の道を下る。寝覚ノ床に立ち寄るためだ。急坂をグングン下る。またこれを戻ってくるのがちょっとイヤ・・。

 街道沿いには、人っ子一人いなかったのに、この寝覚ノ床の観光客の数は何でしょう??寝覚ノ床は、臨川寺に入らないと見れないので、入場料200円を払って境内へ。
 高台から望む寝覚ノ床は、正直言って「ふ〜ん」という感じだった。JRの高架線が邪魔だったし、ここまで木曽川の雄大な風景を十分堪能してきたので、別にすごいと思わなかったのだ。もしかしたら、下まで降りれば違った感想を持ったのかもしれないが、ちょっとお疲れの2人は、結局下ることなく日陰で少々休憩。

 その後、食事をしようということで、観光客が並んでいる越前屋(弥次喜多が蕎麦切を食したお店が国道沿いに移転)というお店を避けて、近くの食堂中村へ。2階の畳の部屋に案内されて、靴を脱いでゆっくりさせてもらう。窓から5月の薫風が入ってきて、とても心地よい。
 しばらくして、頼んだ品がやってきた。頼んだのは五平餅定食。おそばと小判型の五平餅2本、それにサラダ、漬け物で、880円。これで馬籠、大桑(道の駅)に次いで3日連続五平餅を食べているが、ここのが一番美味しかった!帰り際に、このお店を紹介した雑誌の切り抜きが目に止まったのだが、やはり五平餅が有名らしい。
寝覚ノ床 五平餅定食。五平餅が美味しかったぁ


 今日は、上松で旅を終えることとしていたので、最後の気力を振り絞って、まずは街道復帰を目指す。先ほどとっとこ軽快に下ってきた道を、今度はえっちらおっちら登る。行きはよいよい帰りはコワイ・・・言葉のまんまだ。旧道に合流後、5月なのに炎天下の道をゆく。
 道を間違えないように地図と見比べながらのんびり歩く。なのに、分岐点で危うく道なりに左に行きそうになるも、連れの指摘で助かった。危ない危ない・・。この分岐点を右折後、しばらく歩くと右手に鳥居が。諏訪神社だ。諏訪神社の向こうに木曽駒ヶ岳がっ!絵になるぜぃ
 道は下って、十字路にぶつかるので、ここを右折。これは、国道だ。右手に田政旅館を見つつ、左手に上松駅が見える交差点を左折
あやうく間違えそうになりました
分岐点は右の細い道へ
奥には木曽駒ヶ岳が見えます
諏訪神社
国道ですが、交通量はそれほどありませんでした
信号のある十字路は右折
旧道は、このまま直進
左手に上松駅が見える交差点

■3日間の中山道歩き終了
本日の終着点・上松駅
【本日の終着点・上松駅】
  本日は、上松駅で終了。当初予定していた木曽福島駅までは歩けなかったが、全て計画通りにいくなんてことないし、これで木曽路を長く楽しむことが出来るってもんだ。事前に電車の時刻を連れに調べてもらっていたので、上松駅で、電車のチケを購入したり、上松牛乳を飲んだりと、電車が来るまでのんびり過ごしたのでした。

 今回の旅は、2人旅。一人旅とは違って、楽しみも苦しみも共有できたのが良かった。次回はいつ来れるかわからないけど、また楽しい旅が出来るといいなぁ。(つづく)
→第十五日目|上松−  へ(未踏)


歩数計 19,581歩
カロリー 955.6kcal
距 離 13.70km
時 間 8:40〜14:38
支 出 交通費|−−円
飲食費|−−円
その他|−−円

2006.10.21update


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